こんにちは。Tradivanceです。
Google Workspace(グーグルワークスペース)でユーザー追加やアカウント管理を効率的に行う方法について、詳しく知りたい方も多いのではないでしょうか。
特に「初めて管理者になったけど、どこから手をつければ良いのか」「セキュリティ面で見落としがないか不安」「複数ユーザーを効率的に管理する方法は?」といった疑問を抱えている方は多いと思います。
実際に私たちもGoogle Workspaceは頻繁に活用したり導入の支援をさせていただいていますが、管理コンソールの設定は奥が深く、適切な権限設定や組織部門の構成を理解していないと、セキュリティリスクを抱えたり、不要なライセンス費用が発生したりするなぁ・・・と感じています。
だからこそ本記事では、Google Workspaceのユーザー追加とアカウント管理について、2024年最新の情報を基に実践的な手順と注意点を詳しく解説していきたいと思います。具体的な操作方法から安定した導入方法、セキュリティ強化のポイントまで、皆さんが安全かつ効率的にアカウント管理を行うための情報をお届けしたいと思います。
本記事で得られる情報・解決する悩み
- Google Workspace管理コンソールの基本操作とユーザー追加の具体的手順
- ライセンス管理とユーザーアカウントの違いを理解した効率的な運用方法
- セキュリティを強化するためのアカウント管理のベストプラクティス
- 組織部門を活用した権限設定と大規模ユーザー管理の実践テクニック
- 人事異動や退職時に必要となる適切なアカウント処理の手順
- 一括追加機能やCSVファイルを使った効率化の具体的方法
Google Workspace のアカウント追加手順

Google Workspaceのアカウント追加は、管理コンソールから簡単に実行できます。ただし、契約形態(Google直接契約かパートナー経由契約か)によって手順が異なる点に注意が必要です。ここでは、以下の3つの追加方法について詳しく解説します。
- 利用ユーザーの追加(従業員アカウントの作成)
- 管理者アカウントの追加(管理権限の付与)
- ユーザーライセンスの追加(契約形態別)
それでは、各手順を順番に見ていきましょう。
Google Workspace の利用ユーザー追加
新しい従業員が入社した際や、Google Workspaceを利用する必要がある社内メンバーに対して、個別にユーザーアカウントを作成します。この操作は管理者権限を持つアカウントから実行できます。
Google直接契約の場合はライセンスが自動付与されますが、パートナー契約の場合は別途ライセンス割り当てが必要です。詳細は、この下で詳しく解説させていただいています。
- Google管理コンソール(https://admin.google.com/)に管理者アカウントでログインします
- 管理コンソールのメニューから「ディレクトリ」>「ユーザー」に移動します
- ページ上部にある「新しいユーザーを招待」または「新しいユーザーの追加」をクリックします
- フォームに必要な情報(氏名、メールアドレス、組織部門など)を正確に入力します
- 「追加」をクリックしてユーザーアカウントを作成完了します
Google Workspace の管理者アカウント追加
既存のユーザーに管理者権限を付与することで、組織の管理業務を分担できます。特権管理者だけでなく、ユーザー管理者やグループ管理者など、特定の機能に限定した権限を付与することも可能です。
セキュリティの観点から、管理者アカウントは通常の業務用アカウントとは別に作成することが推奨されています。また、新しい管理者には必ずアカウントに再設定用の電話番号やメールアドレスを追加してもらう必要があります。
- Google管理コンソールに管理者アカウントでログインします
- 管理コンソールのメニューから「ディレクトリ」>「ユーザー」に移動します
- 管理者ロールを割り当てたいユーザーを選択します
- ユーザー詳細画面で「管理者ロールと権限」をクリックします
- 「特権管理者」または必要な管理者ロールの横にあるスライダーを「割り当て済み」にします
- 「保存」をクリックして設定を完了します
Google Workspace
【Google直契約】ライセンス追加
管理コンソールログイン
Google管理コンソール(https://admin.google.com/)に管理者アカウントでログインします
お支払いメニュー選択
メニューアイコンから「お支払い」を選択します
サブスクリプション選択
「サブスクリプション」をクリックします
さらに購入をクリック
展開されたセクションで、現在所有しているライセンス数の横にある「さらに購入」をクリックします
ライセンス数入力と購入
追加するライセンス数を入力し、購入手続きを完了します。年間プランの場合、即座にライセンスが追加されます
出典を明示:ユーザー ライセンスを追加購入する|Google Workspace 管理者 ヘルプ
Google Workspace
【パートナー契約】ライセンス追加
パートナーへ依頼
契約しているパートナー企業に連絡し、追加したいライセンス数を伝えてライセンス追加を依頼します
見積確認と発注書提出
パートナー企業から見積書を受け取り、内容を確認後、発注書に必要な情報を入力して提出します
ライセンス追加処理待機
パートナー企業がライセンスを追加処理します(通常1~3営業日程度かかります)
ユーザーへ手動割当
ライセンス追加完了後、管理コンソールの「ディレクトリ」>「ユーザー」から対象ユーザーを選択し、「ライセンスの割り当て」をクリックして手動でライセンスを割り当てます
請求書対応と支払い
パートナー企業から請求書が発行されますので、支払い手続きを行います
ここまでアカウント追加の基本的な手順をご紹介しましたが、実は追加作業そのものよりも「追加後の管理」や「追加時の設定ミス」の方が大きな問題になることが多いんです。
情報漏洩やセキュリティリスク、無駄なコスト発生を防ぐためには、いくつかの重要な注意点を押さえておく必要があります。特に、2024年以降はGoogleのセキュリティポリシーが強化されており、2段階認証の必須化など新しい要件も増えています。
次のセクションでは、実際の運用現場で起こりがちな失敗例とその対策について、具体的に解説していきます。これらのポイントを押さえることで、安全で効率的なアカウント管理が実現できます。
GoogleWorkspaceのアカウント追加時の注意点
アカウント追加の手順は理解できても、実際の運用では「こんなはずじゃなかった」という事態が起こりがちです。セキュリティリスクやコスト増大を防ぐためには、以下の重要ポイントを押さえておく必要があります。
- 複数人でのアカウント共有による監査トレースの喪失
- 退職者アカウントの放置によるセキュリティリスク
- メールアドレス誤入力による情報漏洩の危険性
- ライセンス管理不備による無駄なコスト発生
- 2段階認証未設定によるアカウント乗っ取りリスク
それでは、これらの注意点について具体的に見ていきましょう。
複数人での共有を避ける
Google Workspaceは1ユーザー1アカウントが基本原則です。複数人で1つのアカウントを共有すると、誰がどのデータにアクセスしたかを追跡できなくなり、セキュリティ監査の観点から重大な問題が発生します。
- 監査ログで個人の行動が特定できなくなる
- パスワード変更時に全員への通知が必要になる
- 退職者が出た際にパスワード変更が必須となり運用負荷が増大する
- セキュリティインシデント発生時の責任の所在が不明確になる
個別アカウントを作成することで、アクセス権限の適切な管理とセキュリティレベルの向上が実現できます。コスト面を気にする場合でも、セキュリティリスクを考慮すれば必ず1人1アカウントで運用しましょう。
不要なアカウントは削除する
退職者や異動者のアカウントをそのまま放置すると、セキュリティリスクとコストの両面で問題が発生します。特に退職後もアクセス可能な状態が続くと、重大な情報漏洩につながる可能性があります。
- 退職者による不正アクセスや情報持ち出しのリスク
- 使用していないアカウントのライセンス費用が無駄になる
- アカウント数が増えすぎて管理が煩雑になる
- 放置アカウントが乗っ取られ、スパムメール送信の踏み台にされる危険性
定期的にユーザー一覧を確認し、退職者や異動者のアカウントは速やかに削除またはライセンス削除を実施しましょう。削除前には重要なデータを他のユーザーに移管することも忘れずに行ってください。
情報漏洩リスクに注意する
アカウント作成時にメールアドレスを誤入力すると、意図しない相手に招待メールが送信され、機密情報が外部に漏れる可能性があります。特に社内ドメインと似た外部ドメインへの誤送信は頻繁に発生しています。
- メールアドレスのタイプミスによる誤送信(@以降のドメイン間違いなど)
- 共有設定の誤りによる社外への意図しない情報公開
- 組織外共有が許可されたままの設定による情報流出
- アカウント作成時の組織部門設定ミスによる不適切な権限付与
アカウント作成後は必ずメールアドレスを再確認し、誤りがないことを確認しましょう。また、管理コンソールでドライブの共有設定やセキュリティポリシーを適切に設定することで、情報漏洩リスクを最小限に抑えられます。
ライセンスの確認
ユーザーごとにライセンスが必要なため、追加前に現在のライセンス状況を必ず確認しましょう。ライセンスに空きがない場合、アカウントを追加できないか、追加購入が必要になります。
- 契約プランで追加可能なライセンス数の上限を超えていないか確認
- パートナー契約の場合は手動でライセンスを割り当てる必要がある
- Google直接契約とパートナー契約でライセンス追加の手順が異なる
- 年間契約と月次契約でライセンス追加のタイミングとコストが変わる
管理コンソールの「お支払い」>「サブスクリプション」から現在のライセンス使用状況を確認できます。事前にライセンス数を把握しておくことで、スムーズなアカウント追加と無駄なコスト発生を防げます。
2段階認証の必須化
2024年以降、Googleは全ての管理者アカウントに対して2段階認証を強制する方針を発表しています。パスワードのみの認証は不正アクセスのリスクが高く、企業の重要な情報を守るためには2段階認証の導入が不可欠です。
- 管理者アカウントは特に厳格な2段階認証設定が必要
- Google認証システムアプリやセキュリティキーの利用を推奨
- 全ユーザーへの2段階認証強制設定も検討すべき
- 猶予期間を設定して段階的に導入することも可能
管理コンソールの「セキュリティ」>「認証」から2段階認証の設定が可能です。組織全体のセキュリティレベル向上のため、アカウント追加時には必ず2段階認証を有効化するよう徹底しましょう。
ここまで注意点を見てきましたが、「気をつけるポイントは分かったけど、実際どうやって効率的に進めればいいの?」という疑問を持たれた方も多いのではないでしょうか。特に、数十人、数百人規模のユーザーを追加する場合、一人ずつ手作業で追加していたのでは膨大な時間がかかってしまいます。
また、組織部門ごとに異なる権限設定を行う必要があったり、新入社員の入社タイミングに合わせて一斉にアカウントを準備する必要があったりと、実際の運用では様々な課題が出てきます。
次のセクションでは、こうした実務上の課題を解決し、アカウント追加作業を大幅に効率化するための具体的な方法をご紹介します。CSV一括追加の活用方法から、事前準備のコツ、パートナー企業との連携方法まで、現場ですぐに使える実践的なテクニックをお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
GoogleWorkspaceのアカウント追加の効率的な進め方

アカウント追加作業は、適切な準備と方法を知っていれば驚くほど効率化できます。特に複数ユーザーの一括追加や組織体制に応じた権限設定は、一度仕組みを理解すれば運用が格段に楽になります。
- 事前の情報整理で作業時間を大幅短縮
- 組織部門活用による権限管理の自動化
- CSV一括追加で数百人でも短時間で対応
- パートナー連携で専門的なサポート
- テンプレート化で属人化を防止
それでは、具体的な効率化の手順を見ていきましょう。
GoogleWorkspaceのアカウント追加
適切な準備をしよう
アカウント追加前の準備が、作業全体の効率を大きく左右します。特に大量のユーザーを追加する場合は、事前にリストアップしておくことで設定ミスを防ぎ、作業時間を大幅に短縮できます。
- 追加するユーザーの情報(氏名、メールアドレス、部署、役職)を一覧化
- 組織部門の構成を事前に設計し、どの部門に所属させるかを決定
- 各ユーザーに付与する権限レベルを明確化
- 必要なライセンス数を確認し、不足している場合は追加購入を手配
GoogleWorkspaceのアカウント追加
権限を設定
組織部門ごとに権限やポリシーを事前設定しておくことで、個別の権限変更作業が不要になり、セキュリティレベルも統一できます。
- 管理コンソールで組織部門を作成(例:営業部、技術部、管理部など)
- 各組織部門に応じたアクセス権限とセキュリティポリシーを設定
- 外部共有の可否、ドライブの容量制限、利用可能なアプリなどを部門ごとに調整
- ユーザー追加時に適切な組織部門に配置するだけで権限が自動適用される
GoogleWorkspaceのアカウント追加
一括追加機能の活用
CSVファイルを使った一括アップロード機能を活用すれば、数百人のユーザーでも短時間で追加できます。新入社員の一斉入社や組織変更時に特に有効です。
- 管理コンソールから「ユーザー一括追加用テンプレート」をダウンロード
- テンプレートに氏名、メールアドレス、組織部門などの情報を入力
- CSVファイルをアップロードすることで一度に複数アカウントを作成
- エラーがあった場合は管理コンソールで確認し、修正して再アップロード
GoogleWorkspaceのアカウント追加
パートナーへの相談
Google Workspace認定パートナーに相談することで、専門的なアドバイスを受けながら最適な設定方法を導入できます。
- 初めての導入や大規模な組織変更時にパートナーのサポートが有効
- アカウント追加の手順だけでなく、最適なプラン選定や管理方法のアドバイスも受けられる
- セキュリティ設定や運用ルールの策定もサポートしてもらえる
- 導入後の継続的な運用支援や問題解決にも対応
GoogleWorkspaceのアカウント追加
自動化ツールの検討
人事システムとの連携やAPIを活用した自動化により、さらに効率的な運用が可能になります。大規模組織では特に効果的です。
- Google Workspace APIを使って人事システムと連携し、アカウント作成を自動化
- 入社・退職の情報を元に自動的にアカウントの追加・削除を実行
- サードパーティ製のアカウント管理ツールを導入して運用負荷を軽減
- 定期的なアカウント棚卸しを自動化し、不要アカウントを検出
Google Workspaceのアカウント追加と管理は、正しい知識と手順を理解していれば決して難しいものではありません。本記事でご紹介した手順を参考に進めていただくことで、セキュリティを確保しながら効率的にアカウント管理を行うことができます。
特に重要なのは、1ユーザー1アカウントの原則を守ること、不要なアカウントを定期的に削除すること、2段階認証を必ず設定すること、そしてライセンス状況を常に把握しておくことです。
また、CSV一括追加機能や組織部門の活用により、大量のユーザー追加も短時間で完了できます。アカウント管理は一度仕組みを整えれば、その後の運用は格段に楽になります。
もし設定に不安がある場合や、より高度なセキュリティ対策を導入したい場合は、気軽にお問合せください。適切なアカウント管理により、組織全体の生産性とセキュリティレベルを大きく向上させることができるでしょう。
GoogleWorkspaceのアカウント追加はTradivanceにご相談ください
効率的かつ安定した導入や管理体制の構築はもちろんのこと、GoogleWorkspaceを活用した業務の効率化や業務フローの見直し、AIツールの活用など、ご要望に応じて経験豊富なコンサルタントがサポートさせていただきます。

まとめ:Google Workspaceアカウント管理完全ガイド|安全で効率的な運用のために
Google Workspaceのユーザー追加とアカウント管理について詳しく解説させていただきました。正直、私達も日々、管理方法は更新していますし、Googleもセキュリティポリシーや機能進化が早いので、必ずしも本記事の内容が常に最新とは限らないかもしれません。
ただ、私達はGoogle Workspaceの適切な管理により、セキュリティを確保しながら業務効率を大幅に向上できることを実感しています。皆さんも日々の管理業務を効率化して、本来注力すべき業務に時間を使えるようになることを願っています。
用途別アカウント管理の指針
- 小規模組織(10名以下):管理コンソールから個別にユーザー追加。組織部門は最小限に設定し、シンプルな権限管理から開始。2段階認証は全員必須で設定
- 中規模組織(50名程度):CSV一括追加機能を活用し、部門ごとに組織部門を構成。権限やポリシーを組織部門レベルで管理し、個別設定を最小化
- 大規模組織(100名以上):人事システムとの連携やAPI活用を検討。アカウントライフサイクル管理を自動化し、定期的な棚卸しプロセスを確立
- 初めての導入時:Google Workspace認定パートナーに相談し、組織体制に合わせた最適な設定を構築。セキュリティポリシーと運用ルールを明確化
- 人事異動・退職対応:事前にチェックリストを作成し、データ移管、アカウント削除、ライセンス回収の手順を標準化。漏れのない対応を実現
本記事を通じて明らかになったのは、Google Workspaceは強力なクラウドサービスであり、適切なアカウント管理なしでは「情報漏洩リスク」「無駄なコスト発生」「セキュリティインシデント」といった問題が発生しやすいということです。
特に「1ユーザー1アカウントの原則」「不要アカウントの定期削除」「2段階認証の必須化」「ライセンス状況の把握」という4つの基本を守ることで、セキュリティレベルを維持しながら効率的な運用が実現できることが実証されています。私たちの実務経験でも、適切な組織部門設計とCSV一括追加の活用により、アカウント管理工数が大幅に削減されました。
まずは管理コンソールの基本操作を習得し、少人数でのユーザー追加から始めて、あなたの組織の規模や体制(部門構成、権限レベル、セキュリティ要件)を把握してから、最適な管理方法を構築することをお勧めします。
特にCSV一括追加用のテンプレートは、組織独自の項目(社員番号、入社日など)を追加してカスタマイズし、ExcelやGoogleスプレッドシートで保存しておくことで、新入社員の入社時や組織変更時に数クリックで対応できる効率的な運用が可能になります。実際に私たちもこの方法でアカウント管理を行っており、年度初めの大量追加作業も短時間で完了しています。
アカウント管理は「簡単に」より「安全確実に」であるべきです。一見手間に感じても、セキュリティチェックや確認作業を省略せず、正確な情報入力と適切な権限設定を徹底することで、長期的に安定した運用と組織の信頼性を維持することができます。さらに、定期的なアカウント棚卸しと不要ライセンスの削除により、年間で数十万円のコスト削減も実現可能です。
ぜひ、皆さんの「管理が大変」「セキュリティが不安」を「効率的に管理できている」「安心して運用できている」に変えられるように、本記事の内容を実践してみてください。




