AI導入で使える補助金ガイド|デジタル化・AI導入補助金の枠・対象・申請の流れと選び方

AI導入で使える補助金ガイド|対象・申請の流れ・採択の考え方

こんにちは。Tradivanceです。

「AIを業務に取り入れたいが、費用がネックになっている」——そんなとき、国や自治体の補助金・助成金を活用できる場合があります。

とはいえ「どの補助金がAI導入に使えるのか」「申請は難しくないか」「申請すれば採択されるのか」といった疑問から、活用に踏み出せない担当者は少なくありません。

結論から言えば、AI(ソフトウェア)の導入は複数の補助金・助成金の対象になり得ます。ただし条件は制度・年度で変わるため、「補助金ありき」で選ぶのではなく、自社の目的を先に決めてから使える制度を探すのが、失敗しない順序です。

補助金に合わせて不要なツールを買ってしまうと、費用は補助されても、成果につながりません。目的が先、補助金は手段——この順番を押さえておくことが大切です。

本記事では、AI導入で使える補助金・助成金の種類から、中心となるデジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)の枠と対象、申請の流れ、採択率を上げる考え方までを、特定の制度や会社に偏らない中立の視点で整理します。

補助金・助成金の金額・補助率・要件・募集時期は、年度や申請枠によって改定されます。本記事は考え方の整理を目的としており、実際の申請時は各制度の公式情報で最新の内容をご確認ください。

本記事で分かること


  • AI導入で使える補助金・助成金の種類
  • デジタル化・AI導入補助金の枠と対象、申請の流れ
  • 採択率を上げる考え方と、よくある失敗
  • 「補助金ありき」でなく目的先行で賢く使う視点
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目次

AI導入に補助金は使える?まず全体像

AIツールやシステムの導入は、多くの場合ソフトウェアの導入にあたります。そのため、ITやソフトウェアの導入を支援する補助金・助成金の対象になり得ます。

代表的なのが、中小企業のIT導入を支援する制度です。近年は名称に「AI導入」が加わり、生成AIをはじめとするAIツールも対象として意識されるようになっています。

補助金の対象条件と審査を押さえる

ただし、どの制度も「AIなら何でも対象」というわけではありません。対象となるツールや経費、申請できる事業者の条件が制度ごとに定められています。

また、補助金は申請すれば受け取れるものではなく、審査を経て採択される必要があります。締切も定められているため、使いたい場合は早めの準備が欠かせません。

「目的先行」で使う補助金の考え方

ここで大切なのが、冒頭でも触れた「目的先行」という考え方です。補助金があるからAIを入れるのではなく、解決したい課題を先に決め、その手段としてAIと補助金を検討する——この順番が、費用も成果も無駄にしないコツです。

まずは、AI導入で使える補助金・助成金にどんなものがあるかを、全体像として押さえておきましょう。そのうえで、中心となる制度を詳しく見ていきます。

補助金と助成金の違い

補助金と助成金は、似ているようで性質が異なります。一般に助成金は要件を満たせば受け取りやすい傾向があり、補助金は審査を経て採択されるものが多い、という違いがあります。

どちらも、原則としてかかった費用の一部を後から補う仕組みです。先に費用を支払う必要があるため、資金繰りの見通しも立てておくと安心です。

こうした基本を押さえておくと、制度を比べるときに迷いにくくなります。名前や金額だけで選ばず、性質と自社の状況を照らし合わせるのがおすすめです。

補助金の活用が注目される背景

補助金の活用を考える企業が増えている背景には、生成AIの普及があります。多くの中小企業が「AIを取り入れたいが費用が心配」という段階にあり、その後押しとして制度への関心が高まっています。

ただし、制度は数が多く、条件も複雑です。全体像を把握しないまま個別の制度に飛び込むと、自社に合わないものを選んでしまいかねません。まず俯瞰することが、遠回りを避ける第一歩です。

知っておきたい補助金の特徴と留意点

補助金は返済不要な資金である点も、融資との大きな違いです。うまく活用できれば、自己資金の負担を抑えてAI活用に踏み出せます。

とはいえ、補助金には申請の手間や、費用が後から交付される仕組みなど、知っておくべき点もあります。メリットだけでなく、こうした特徴も踏まえて検討することが大切です。

制度は毎年のように見直されますが、「AI・デジタル化を後押しする」という国の方向性は続いています。今のうちに活用の勘所をつかんでおくことは、今後にも生きてきます。

本記事を通じて、どんな制度があり、どう選び、どう進めるかの見取り図を持っていただければと思います。全体像がつかめれば、次の一歩を踏み出しやすくなります。

AI導入で使える補助金・助成金の種類【一覧】

AI導入で使える補助金・助成金の主な種類(IT導入・ものづくり・省力化・人材開発支援)

AI導入に使える可能性のある制度は、一つではありません。用途や事業内容によって、複数の選択肢があります。ここでは代表的なものを一覧で整理します。

AI導入で使える主な補助金・助成金の種類

中心となるのが、デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)です。ソフトウェアの導入を幅広く支援する制度で、AIツールもこの枠組みで検討されることが多くあります。

ほかにも、設備投資を伴う場合のものづくり補助金、人手不足対策としての省力化投資補助金、小規模事業者向けの持続化補助金など、目的に応じて使える制度があります。

さらに、AIを使いこなす人材の育成という観点では、厚生労働省の人材開発支援助成金が候補になります。ツールの導入だけでなく、研修まで含めて費用を抑えたい場合に検討できます。

制度主な所管ざっくりの用途
デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)経済産業省・中小企業庁系AIを含むソフトウェア・ITツールの導入
ものづくり補助金経済産業省・中小企業庁系設備投資を伴う革新的な取り組み
省力化投資補助金経済産業省・中小企業庁系人手不足の解消につながる省力化
小規模事業者持続化補助金経済産業省・中小企業庁系小規模事業者の販路開拓・生産性向上
人材開発支援助成金厚生労働省AIを使う人材の教育・研修

これらは対象や条件が異なり、年度によって内容も変わります。表はあくまで方向性の目安として、実際に使えるかは各制度の公式情報で確認するのが確かです。

「AIで何を解決したいか」で制度を選ぶ

どれを選ぶか迷う場合は、まず「AIで何を解決したいか」を起点にすると絞り込みやすくなります。ツール導入が主なら前者の制度群、人材育成が主なら助成金、という具合です。

また、制度は年度ごとに新設・改廃されることがあります。昨年使えた制度が今年は形を変えている、ということも珍しくありません。最新の一覧を、公的機関の情報で確認しておくとよいでしょう。

一覧を眺めるときは、「自社が対象になるか」「導入したいものが対象経費か」の2点を軸にすると、候補を素早く絞れます。細かい金額よりも、まずこの2点で当たりをつけるのが効率的です。

自治体独自の補助金・助成金も確認する

表に挙げた以外にも、自治体が独自に設ける支援制度があります。地域によっては、AIやデジタル化に使える助成や相談窓口が用意されていることもあります。

事業を営む地域の制度も、あわせて確認してみるとよいでしょう。国の制度と組み合わせられる場合もあり、選択肢が広がります。

デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)とは|枠と対象

デジタル化・AI導入補助金は、中小企業・小規模事業者の生産性向上を目的に、ITツール(AIを含むソフトウェアなど)の導入費用の一部を補助する制度です。従来のIT導入補助金が名称を変えたもので、AI活用がより意識される内容になっています。

申請枠と対象経費——AIを含むソフトウェアが対象

この制度には、目的に応じた複数の申請枠が設けられています。代表的なものに、通常枠、インボイス枠、セキュリティ対策推進枠、複数者連携の枠などがあります。どの枠が使えるかは、導入するツールや目的によって変わります。

補助の対象になるのは、主に事務局に登録されたITツールです。AIを含むソフトウェアやサービスが対象になり得る一方、対象外の経費もあります。「対象になるツールかどうか」は、申請前に確認しておく必要があります。

補助額の上限や補助率は、申請枠や年度によって定められており、内容は改定されます。そのため、具体的な金額は、申請しようとする時点の公式情報で確認するのが安全です。ここで概算を思い込んで進めると、あてが外れることがあります。

確認項目見るポイント
申請枠通常枠・インボイス枠・セキュリティ枠など、目的に合う枠はどれか
対象者自社が中小企業・小規模事業者の定義に当てはまるか
対象経費・ツール導入したいAIツールが登録・対象に含まれるか
補助額・補助率枠・年度で異なるため、申請時点の公式で確認
スケジュール公募の締切と、交付決定までの期間

生成AIツールについても、対象として意識される流れにあります。ただし、どこまでが対象かは制度の運用によって変わるため、最新の公募要領で確認するのが安全です。

支援事業者と組んで申請枠を選ぶ

この制度は、登録された支援事業者と組んで申請を進めるのが特徴です。ツールの選定から申請の準備まで、事業者のサポートを受けながら進められます。

そのため、どの支援事業者と組むかも、活用のしやすさを左右します。制度に慣れているかだけでなく、導入後の運用まで見てくれるかを確認しておくと安心です。

申請枠は、自社の目的に照らして選びます。日常業務のデジタル化が主なら通常の枠、請求関連の対応が絡むならインボイス向けの枠、というように、目的に合う枠を見極めます。

どの枠が自社に合うか判断が難しい場合は、支援事業者に相談すると整理が進みます。枠ごとの条件は細かいため、経験のある相手の助言が役立ちます。

最新の枠・対象は公的機関の一次情報で確認する

制度の最新情報は、公的機関の情報が出発点になります。たとえば中小企業庁系の案内や、制度のポータルサイトで、枠や対象、スケジュールを確認できます。

本制度の最新の枠・対象・スケジュールは、公的機関の公式情報でご確認ください。

出典:経済産業省 ミラサポplus(デジタル化・AI導入補助金)中小機構 補助金活用ナビ

その他のAI導入に使える補助金

AI導入は、デジタル化・AI導入補助金以外の制度で支援を受けられる場合もあります。目的が設備投資や省力化に近いなら、別の補助金のほうが合うこともあります。

ものづくり・省力化・持続化補助金の使いどころ

ものづくり補助金は、革新的な製品・サービスやプロセス改善のための設備投資を支援する制度です。AIを組み込んだ設備やシステムの導入が、取り組みの一部になる場合に候補となります。

省力化投資補助金は、人手不足の解消につながる省力化を支援する制度です。定型業務をAIで自動化して人手を減らす、といった取り組みと相性がある場合があります。

小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者の販路開拓や生産性向上を幅広く支援します。小さな取り組みからAIを取り入れたい場合に、選択肢になり得ます。

取り組みの性質から合う補助金を見比べる

どの制度も、対象経費や要件、補助の条件が異なります。「AI導入」という切り口だけで選ばず、自社の取り組みの性質に近い制度を、公式情報で見比べるのがおすすめです。

制度選びで迷ったら、取り組みの規模感で考える方法もあります。日々の業務を少し効率化する程度なら手軽な制度を、事業のやり方を大きく変えるなら設備投資向けの制度を、といった目安です。

また、同じAI導入でも、目的が「省力化」なのか「新しい価値づくり」なのかで、相性のよい制度は変わります。取り組みを一言で表すと、どの制度に近いかが見えてきます。

なお、制度によって公募のタイミングや回数は異なります。年に複数回の締切がある制度もあれば、募集期間が限られる制度もあります。使いたい制度の予定は、早めに押さえておきましょう。

複数の候補があるなら、条件と締切を一覧にして比べると分かりやすくなります。自社にとっての使いやすさを、同じ物差しで見比べられます。

AI人材育成に使える助成金(人材開発支援助成金)

AIは、導入して終わりではなく、社員が使いこなせて初めて成果につながります。この「人材育成」の費用を支援する制度が、厚生労働省の人材開発支援助成金です。

人材開発支援助成金で研修費用を抑える

この助成金は、従業員の職業訓練にかかる費用や、訓練中の賃金の一部を助成するものです。AIを業務で使うための研修が、対象になる場合があります。

ツールの導入費用を補助金で、人材育成の費用を助成金で、というように、目的に応じて制度を使い分けると、導入から定着までの費用を幅広く抑えられます。

ただし、対象となる訓練の要件や、申請の手続きは細かく定められています。研修そのものの選び方は、費用だけでなく内容や定着のしやすさも関わるため、あわせて整理しておくと安心です。

人材開発支援助成金の対象コースや要件は改定されます。活用を検討する際は、厚生労働省の公式情報で最新の内容をご確認ください。

導入は補助金・育成は助成金と使い分ける

導入と育成は、切り分けて考えると制度を選びやすくなります。ツールを入れる費用と、人が使えるようになる費用は別物であり、それぞれに合う制度があるためです。

両方を同時に進める場合は、申請のスケジュールが重ならないよう、全体の段取りを早めに描いておくと、慌てずに済みます。

研修を助成金で行う場合も、計画的な進め方が求められます。どんな研修を、いつ、誰に受けさせるかを整理しておくと、申請の準備がしやすくなります。

導入したAIを使いこなす社員が増えれば、ツールの効果も高まります。制度を使って育成まで手当てすることは、投資を無駄にしないうえでも意味があります。

補助金申請の流れ【ステップ】

補助金申請の流れ 5ステップ(交付決定前の発注は避ける)

補助金の申請は、いくつかの手続きを順に進めていく必要があります。ここでは、デジタル化・AI導入補助金を例に、大まかな流れを整理します。制度によって細部は異なります。

STEP

事前準備(GビズID・SECURITY ACTION)

申請に必要なアカウントの取得や、情報セキュリティに関する宣言など、あらかじめ済ませておく手続きがあります。

STEP

支援事業者・ツールの選定

制度に登録された支援事業者と相談しながら、導入するツールを選びます。対象になるツールかを確認します。

STEP

交付申請

事業計画や必要書類をそろえて申請します。目的や効果を分かりやすく示すことが求められます。

STEP

審査・交付決定

事務局の審査を経て、採択されると交付が決定します。決定の前に契約・発注を進めるのは避けます。

STEP

導入・支払い・実績報告

交付決定後にツールを導入し、支払いを済ませ、実績を報告します。報告を経て補助金が交付されます。

交付決定前の発注は避ける——申請の注意点

特に注意したいのが、交付が決定する前に契約や発注、支払いを進めてしまうと、補助の対象外になる場合があるという点です。順番を守ることが、思わぬ失敗を避けるうえで欠かせません。

また、申請から交付までには一定の期間がかかります。締切から逆算し、余裕を持って準備を始めることが、慌てないためのポイントです。

申請には、事業計画や見積もりなど、複数の書類が必要になります。集めるのに時間がかかるものもあるため、必要書類の一覧を早めに把握しておくと、準備がスムーズです。

手続きに不安がある場合は、支援事業者に相談しながら進めると、抜け漏れを防ぎやすくなります。初めての申請ほど、経験のある相手の存在が心強いものです。

採択に近づく事業計画は「目的先行」で書く

申請の際に求められるのが、事業計画の説得力です。どんな課題を、AIでどう解決し、どんな効果が見込めるのかを、筋道立てて示すことが求められます。

ここでも「目的先行」が効いてきます。導入の目的が明確なら、事業計画も自然と具体的になり、審査で伝わりやすい内容に仕上がります。

事業計画は、専門的な言葉で飾る必要はありません。自社の現場の課題を、等身大の言葉で具体的に書くほうが、かえって説得力が生まれます。

補助金の採択率を上げる考え方と、よくある失敗

補助金の採択に近づく考え方とよくある失敗の回避

補助金は、申請すれば採択されるわけではありません。審査を通過するには、いくつかの押さえどころがあります。ここでは、採択に近づくための考え方と、よくある失敗を整理します。

採択率を上げる3つの考え方

まず大切なのが、自社の課題と導入の目的を明確にすることです。「何のためにAIを入れ、どんな効果を見込むのか」が具体的なほど、審査員に伝わりやすい申請になります。

次に、加点となる項目を理解しておくことです。制度には、一定の取り組みが評価される加点の仕組みがあります。あてはまるものがあれば、あらかじめ準備しておくと有利になりやすくなります。

また、申請内容に不備や矛盾がないかの確認も欠かせません。書類の整合が取れていないと、内容以前の部分で評価を落としかねません。

補助金申請でよくある失敗と支援事業者の活用

よくある失敗は、目的があいまいなまま「補助金が使えるから」と申請してしまうこと、対象外のツールを選んでしまうこと、締切の逆算が甘く準備が間に合わないことです。いずれも、目的を先に定め、早めに動くことで避けやすくなります。

不安がある場合は、制度に詳しい支援事業者や専門家の力を借りるのも有効です。申請の段取りや書類作成の勘所を知る相手がいると、進めやすくなります。

ただし、支援を受ける場合も、事業計画の中身は自社で考える姿勢が大切です。自社の課題や目的は、当事者が最もよく分かっているからです。書類づくりを手伝ってもらいつつ、芯は自社で持つのが理想です。

採択率の数字より申請の質を高める

採択されなかった場合も、次の機会に再挑戦できることが少なくありません。一度で通らなくても、講評や不足を踏まえて改善すれば、次につながります。

採択率は、年度や枠、応募状況によって変わります。数字にとらわれすぎず、「自社の申請の質を高める」ことに集中するほうが、結果につながりやすくなります。

質を高めるうえで有効なのが、第三者の目を入れることです。社内だけで作った書類は、思い込みで説明が足りないことがあります。客観的に見てもらうと、伝わりにくい点に気づけます。

補助金を活用したAI導入の進め方|目的先行と支援事業者の選び方

補助金活用の支援事業者の選び方 4つの視点

ここまで見てきたように、補助金はAI導入の費用を抑える有力な手段です。ただし、使い方を誤ると、かえって遠回りになることもあります。賢く使うための考え方を整理します。

補助金は手段——「目的先行」で選ぶ

最も大切なのは、くり返しになりますが「目的先行」です。補助金の対象だからと不要な機能まで買い込むと、費用は補助されても、現場で使われないツールが残ってしまいます。

まず「どの業務の、何を解決したいか」を決め、その手段としてAIツールを選び、そこに使える補助金を探す——この順番なら、補助金に振り回されずに済みます。

AI導入支援事業者の選び方

あわせて重要なのが、支援事業者の選び方です。デジタル化・AI導入補助金では、登録された支援事業者と組んで進めます。制度に詳しいだけでなく、導入後の定着まで見てくれる相手だと安心です。

支援事業者を選ぶ視点は、AI導入支援会社を選ぶときと共通します。実績や伴走力、定着までの支援があるかを確認するとよいでしょう。詳しくは、DXの進め方を整理した記事もあわせて参考になります。

補助金はゴールではなく、AI活用の入口を支える仕組みです。制度をうまく使いながら、成果につながる導入を設計することが、本来の目的だといえます。

目的の言語化と定着まで見届ける

目的先行を徹底するには、社内で「解決したい課題」を言葉にしておくことが役立ちます。課題が共有されていれば、補助金の話が出ても、判断の軸がぶれません。

また、導入したツールが現場で使われる状態まで見届けることが大切です。補助金で費用を抑えられても、使われなければ意味がありません。定着まで含めて設計する視点を持ちましょう。

一度うまくいけば、その経験は次の取り組みの土台になります。制度の使い方も、社内の進め方も、回を重ねるごとにこなれていきます。

費用だけでなく業界理解・相談窓口を確認する

支援事業者を選ぶときは、費用の話だけでなく、自社の業界や課題への理解があるかも見ておきましょう。事情を分かってくれる相手ほど、的確な提案が期待できます。

また、契約後に困ったとき、相談できる窓口があるかも確認しておくと安心です。導入は始まりであって、そこからの伴走が成果を左右します。

補助金と支援事業者、そして自社の目的——この3つがかみ合ったとき、AI導入は進めやすくなります。どれか一つが欠けても、うまくいきにくいものです。

補助金で「入れて終わり」にしない|導入後の運用・チューニング支援まで見る

AIは、補助金を使って導入できたら終わり、というものではありません。通常のシステムと違い、導入した後も実際のデータで使いながら精度を高め、チューニングを重ねて育てていくものです。

そのため、補助金の対象になりやすい「導入までの費用」だけに目を向けると、入れたあとに使われないまま、という結果になりかねません。

支援事業者を選ぶときは、導入した後、現場に馴染むまでの運用・改善をどう支えてくれるかもあわせて確認するのが大切です。補助金の対象外になりやすい運用フェーズの伴走まで見ておくと安心です。

この「入れたあとの伴走」があるかどうかは、申請サポートの手厚さだけでは見えにくい部分です。導入後の運用・チューニング支援まで含めて相談できる相手を選ぶと、費用対効果を引き出しやすくなります。

中小企業がAI導入補助金を使う際のポイント

中小企業がAI導入補助金を使う際の3ポイント

「専任の担当がいない」「申請の手間が不安」——中小企業ほど、補助金の活用にハードルを感じがちです。ですが、いくつかのポイントを押さえれば、無理なく取り組めます。

中小企業が押さえたい3つのポイント

1つめは、小さく始めて費用対効果を見ることです。いきなり大きな導入を狙わず、身近な業務から試し、効果を確かめてから広げると、リスクを抑えられます。

2つめは、締切から逆算して準備することです。補助金には公募の締切があり、必要な手続きにも時間がかかります。使いたい制度が決まったら、早めに動き出すのが得策です。

3つめは、専門家や支援事業者を上手に頼ることです。申請の手続きや書類作成は負担が大きいため、詳しい相手と組むことで、本業への影響を抑えながら進められます。

中小企業は意思決定の速さを活かす

中小企業は、意思決定が速いぶん、制度を機動的に活用しやすい面もあります。使える制度を見つけたら、目的を明確にして、早めに一歩を踏み出してみてください。

最初は、身近で効果の見えやすい業務から選ぶのがおすすめです。小さな成功が社内で共有されれば、次の取り組みへの理解も得やすくなります。

補助金の活用は、一度きりで終わらせる必要はありません。制度を使いながら少しずつAI活用を広げていけば、費用を抑えつつ、着実に前へ進められます。

迷ったときは目的に立ち返る

人手が限られる中小企業では、申請にかける時間も貴重です。だからこそ、本当に使いたい制度に絞って準備するほうが、負担を抑えられます。

迷ったときは、目的に立ち返るのがおすすめです。「この導入で何を実現したいか」がはっきりしていれば、選ぶべき制度も、力を入れるべき準備も見えてきます。

補助金は、最初の一歩の背中を押してくれる制度です。制度をきっかけに、AI活用への踏み出しを軽くし、着実に成果へつなげていきましょう。

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AI導入補助金に関するよくある質問(FAQ)

申請すれば採択されますか?

採択されるとは限りません。補助金は審査を経て採択される仕組みで、予算や競争状況にも左右されます。自社の課題と目的を明確に示し、加点項目を押さえ、書類の不備をなくすことが、採択に近づくポイントです。

生成AIツールは補助の対象になりますか?

対象として意識される流れにありますが、どこまでが対象かは制度の運用や年度によって変わります。導入したいツールが対象に含まれるかは、申請時点の公募要領や事務局の情報で確認するのが安全です。

パソコン単体の購入に使えますか?

制度は主にソフトウェアやサービスの導入を支援するもので、ハードウェア単体の扱いは枠や年度で条件が異なります。使えるかどうかは、公式の対象経費の定めを確認してください。

個人事業主でも使えますか?

制度によります。中小企業・小規模事業者を対象とする制度では、個人事業主が対象に含まれる場合があります。自社が対象の定義に当てはまるかを、公式情報で確認するのが安全です。

複数の補助金を組み合わせられますか?

同じ経費に複数の補助金を重ねることは、原則として認められない場合が多くあります。ただし、目的や経費が異なれば別々に活用できることもあります。併用の可否は、各制度の要件で確認が必要です。

申請の支援は使ったほうがいいですか?

手続きや書類作成の負担が大きいため、制度に詳しい支援事業者や専門家を頼るのは有効です。ただし、支援に任せきりにせず、目的や導入内容は自社で判断する姿勢を持っておくと、失敗を避けやすくなります。

まとめ|AI導入補助金は「目的先行」で賢く使う

AI導入で使える補助金・助成金と、その活用の考え方を整理してきました。要点は次のとおりです。

この記事の要点


  • 使える制度は複数:デジタル化・AI導入補助金を中心に、目的で使い分ける
  • 目的先行で選ぶ:補助金ありきでなく、解決したい課題から逆算する
  • 申請は早めに準備:締切から逆算し、交付決定前の発注は避ける
  • 最新は公式で確認:金額・要件は改定されるため、公的機関の情報を起点にする

補助金は、AI導入の費用を抑える力強い味方です。一方で、制度に振り回されると、本来の目的を見失いかねません。手段として上手に使い、成果につながる導入を設計することが大切です。

とはいえ、どの制度が自社に合うか、どう申請するかを、本業と並行して進めるのは簡単ではありません。判断に迷う場面も多いはずです。

そうしたときは、制度に詳しい相手に相談しながら、自社の課題と使える制度を一緒に整理してみるのも一つの方法です。話すなかで、進むべき方向が見えてくることは少なくありません。

まずは「AIで解決したい課題」を1つ挙げ、それに使える制度がないかを探すところから始めてみてください。

弊社Tradivanceは、AI導入の課題整理から、補助金の活用を見据えたツール選定・定着支援・DX伴走までを一貫してご支援しています。何から始めるか迷ったら、お気軽にご相談ください。なお、補助金の金額・要件は改定されるため、実際の申請時は各制度の公式情報で最新の内容をご確認ください。

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